愚かなる独白

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ろくでなしの雑記

小説

物語での「感情移入」や「共感」について

物語の世界で感情移入や共感という言葉はよく使われる。だが具体的に感情移入とはどういうことなのか理解していない場合が多い。辞書にはこう書いてある。 自分の感情や精神を他の人や自然、芸術作品などに投射することで、それらと自分との融合を感じる意識…

物語の終わらせ方と幼稚化する大人

物語の終わり方で、すっきり終わるタイプか、含みをもたせて終わるタイプか、読者や観客に解釈を任せるタイプなど色々ある。以外と多くの人は、すっきり終わらしてほしいと言う。すっきり終わらないのは作り手の逃げだ、とまで言う人もいる。しかし、終わら…

映画化もされた伊坂幸太郎の『グラスホッパー』

一応、前に紹介した『マリアビートル』の前作。 utakahiro.hatenablog.com この『グラスホッパー』も、殺し屋がたくさん出てくる。妻の復讐を誓う「鈴木」、自殺させるのが専門の「鯨」、ナイフ使いの「蝉」、と三人の視点で物語が進行する群像劇だ。もちろ…

漫画のような暴力的な小説を読みたい奴はこれを読め。平山夢明の『DINER』

平山夢明の『DINER』を読んだ。感想は一言で、「面白かった」と言っておく。 過剰なまでのエンタテイメントで、ページをめくる手が止まらない、そんな小説だ。筆者特有の無国籍な雰囲気と、凄惨な暴力描写、殺人鬼たちの奇想天外な心理描写が強烈に読者を刺…

殺し屋小説 伊坂幸太郎の『マリアビートル』

群像劇を書かせたら天下一品。と思うほどの完成度の高さを誇る、伊坂幸太郎。この『マリアビートル』はまさに、伊坂幸太郎の小説を読んでいるなあ、という気にさせられる。 東京から仙台までの新幹線の中で、息子の仇を取りにきた元殺し屋の木村、極悪非道の…

キャラクター作りが好きな奴

キャラクター作りが好きな人がよくいる。キャラクターを作って設定を決めて、そのキャラをどうやって動かすのかを想像して遊んでいる。 しかし、漫画や小説などの物語において重要なのはストーリー展開だ。小説家や漫画家を目指している人がストーリーを作れ…

物語に道徳は必要か?

物語をつくっていて、タブーはあるのではないかと思うことがある。不道徳な題材、テーマ、メッセージの入った物語は創作すべきではないのでは、と気にしてしまう。 いくらフィクションだといっても、賛否の分かれる話を無遠慮に語ることによって世間から反感…

小説『ぼくは愛を証明しようと思う。』を読んだけど

藤沢数希の『僕は愛を証明しようと思う』という小説を読んだ。 これは恋愛小説だが、ただの恋愛小説ではない。恋愛工学という、恋愛をする上でのテクニックを、心理学や経済学のリスクマネジメントの技法を取り入れた、新しい学問がテーマになっている。 こ…

物語での設定について

物語を創作するとき、設定を決める。 舞台の設定。キャラクターの設定。ファンタジーだったら能力の設定など、いろんな設定がある。

物語にテーマは必要か

物語には「主題」が必要かどうか、つまり「テーマ」が必要かどうかという問題は、小説や漫画を描いている人なら誰しも考えたことがあるだろう。良い物語には高尚なテーマがあり、一般的に良しとされることや、新しい論理体系を含んでいたりするものだという…

流行っているものが面白く感じない理由

ラノベを読むならこれを読め! 最高に面白い貴志祐介の小説

お笑いの基本概念「緊張の緩和理論」を解説

お笑いの基本的な概念である「緊張の緩和理論」。よく聞く言葉ではあるが、一体どういう理論なのだろうか。 これは落語家の桂枝雀が唱えたもので、緊張の緩和が笑いを生むとする理論である。元々は落語の理論であったが、これは全ての笑いに共通する理論なの…

エンタテイメントの作り方

小説家志望の方々におすすめの本を紹介します。 僕の尊敬する作家の一人、貴志祐介氏の著書『エンタテイメントの作り方』です。 エンタテインメントの作り方 作者: 貴志祐介 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版 発売日: 2015/08/26 メディア: 単行本 こ…