愚かなる独白

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愚かなる独白

ろくでなしの雑記

漫画の実写映画化という無謀な行為

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鋼の錬金術師』が山田涼介主演で実写化されるそうですよー。

natalie.mu

ネット上では結構悲観的な声が相次いでいるが、どうなることやら。

ところで、漫画原作の実写映画化って当たり前のように行われているけど、そもそもそれってどうなの?と思うわけですよ。


日本の漫画は連載という方式をとっていて、それ故に作品の内容も「興味を持続させる」作りにしている。これはドラマでも使うクリフハンガーという手法である。

ではなぜそうしないといけないのか。それは映画のように観客を束縛できないからだ。映画では1800円も払って映画館の座席に客を座らせているから、多少つまらなくても大体の人は最後まで観てくれる。しかし漫画の場合は、つまらなければ読み飛ばされるし、話の最後に次も読みたいと思わせなければわざわざ読んでくれない。一話読み終わるごとに必ず現実に引き戻されるからクリフハンガー(宙吊り)を使うしかないのだ。

そして漫画業界には業界なりの事情というものがある。
出版社も今は沈みゆく船のような状態で、経営も正直厳しい。そいった現状は、作品の質よりも売り上げを重視しなければならない状態を作り出す。つまり、もう作者が完結させたくても人気のある作品なら終わらせてもらえず、どんどん引き伸ばされていく。それか、作者自身がその作品に愛着が湧き、終わらせたくなくなっているのか。
まぁいずれにせよ、人気のある作品ほど、作品の質を落とすことになるという皮肉な構造を抱えている。

対して映画というのは、約2時間ほどで一つの完結した作品にする媒体だ。興味の持続云々よりも、作品全体としていかに綺麗にまとまったものにするかというのが重要視される。

ある意味オチはどうでもよくて、途中がどれだけ面白いか。どれだけ読ませることができるかが重要な漫画と
一本の作品として完璧に作り込んで、オチこそが大事だとすら言える映画。

そんな二つの相性はどうだろうか。
僕は間違いなく悪いと思う。

漫画の種類にもよるが、何十話、何百話と続いた作品を映画にするのはほぼ無理だ。もしやろうと思えばストーリー自体を映画用に改変するしかない。
だがもしストーリーを大きく変えてしまったとしたら、需要とは一致しないのでそれも成功するとは到底思えない。「こんなの俺の知ってるドラゴンボールじゃない。これなら観に行かなくていいや」となる可能性が高い。

漫画原作で実写化する理由は、確実に金を稼げるからだ。原作のファンを客として呼び込むことができるし。映画を作ろうと思ったときに出資してもらいやすいという事情がある。漫画原作ばかり増える理由はこれだ。

改変して客が入らなくなるより、たとえ駄作になっても、宣伝で客を呼び込み金を稼ぐほうがいいのかもしれない。
となると、やはり漫画原作の実写映画は期待できそうにない。



他の人のブログを読むと、『デスノート』やら『カイジ』やら『テルマエロマエ』やら『ヤッターマン』やら『ALWAYS』などが、成功した実写化の例としてあげられている。いや確かに興行的には良かったかもしれないけど、正直どれも一本の映画としては駄作レベルという認識っすね。僕はね。

大体どれもこれも漫画の表現をそのまま実写映画に持ち込んじゃっていて、観ていて苦しい。
「改変せずに忠実に再現してますよー」とやってるつもりかもしれないけど、再現するべきは物語の根幹の部分であって、キャラクターの出で立ちや言動などを表面上だけすくっているのはどうかと思うわけですよ。

そもそも漫画って、実際の人間をデフォルメして二次元の世界に落とし込んで再現しているのに、それを実写化するときにそのままやっちゃうと、もう訳わからんから。「実写をデフォルメして再現した二次元を、さらに実写で再現」みたいな。
実写化するのであれば、キャラクターも、実際の人間らしく構築し直さないといけないと思う。
分かりやすく言うと「このキャラクターが実際にいたらこんな感じだよね」とか「このシーンは本物だったら多分こんな感じだろうね」というのを作るべき。

 

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 まぁなんでもいいけどね。