喧嘩最強の主人公が登場する不良漫画『デビル』
不良漫画の『ゲバルト』や、長瀬智也でドラマ化もされた『クロコーチ』などの作者コウノコウジの漫画『DEVIL デビル』を紹介したい。これには『実話ナックルズ』元編集長の久田将義が原案協力をしている。
この漫画は『ヤングキング』で2013年の8号から3号連続で不定期連載されたもので、俺は連載されている時から読んでいて、わりと面白いと思っていた。残念ながら続きは未だに描かれていないが、人気ないのかなぁ。面白いのに。ぜひ頭の悪い人にオススメしたい。
あらすじ
『邪鬼』という暴走族でパシリをしているトシは、総長のクレイジーショーの恐ろしさを何度も目の当たりしており、心底怯えていた。ある日族の集会で、いつものようにコンビニに買い物に行かされるトシ。レジの前にいると背後に長髪で目つきの悪い大男が立っていた。「ちょっとツラ貸せ」そう言ってその大男はトシを車に乗せる。トシがどこへ行くのか聞くと、男は邪鬼の集会に行くと言う。集会場についたら男は車を止めずに、そのまま族のメンバーを次々に跳ねていった……。
フリが効きすぎてて面白い
この漫画何が面白いって、邪鬼の集会に乗り込む表紙の男と、総長のクレイジーショーとのタイマンまでのフリが完璧すぎてめちゃめちゃワクワクすること。ストーリーはあってないようなものだし、設定も誰でも思いつく程度のものだが、演出が上手くて読ませられる。不良がどうとか暴走族がどうとか、非常に子供っぽくて馬鹿らしいが、読んでるとドキドキした。
色々極端すぎて面白い
キャラクターの強さとか悪さとかを紹介するエピソードが、考えつく限りの無茶苦茶っぷりで逆にスッキリする。他の不良漫画を読んでいて、喧嘩の仕方とか悪さの度合いが大したことないと思うことが多い。「そこで目突けよ」とか「噛みつけよ」とか思うのに、それをやらないから消化不良を起こす感じだ。だがこの漫画に関してはこっちが「こうすればいいじゃん」とか「ああすればいじゃん」みたいに思わないから読みやすい。
主人公がただの化け物で面白い
主人公は一応パシリのトシだが、ここで言ってるのは表紙の男のこと。面倒だから名前を書くけど表紙の男はブラッティという名前だ。このブラッティの化け物っぷりが快感。戦い方は典型的な”喧嘩の強い奴”の戦い方で、そのメンタルとか攻撃のエグさもヤバイし、なんか絶対死ななそうな雰囲気が最高。
欠点は全体的にダサいこと
台詞回しとかはバカっぽいし、なんか全体的に中学生が描いたみたいな感じではある。要はダサイのだ。でも絵は見やすいし、キャラクター自体は良いし、喧嘩シーンもあっさりしていて緊張感がある。でも不良漫画が嫌いな人にとっては失笑ものかもね。
とまぁこんな感じで、結構面白いのだが続きは描かれていない。この漫画一冊ではブラッティの情報はほとんどないし、最後は突然終わる感じだ。実際、続きも全然描けるし、もっと話を広げることも可能なので是非描いて欲しいのだが、その為にはもっと売れないとダメなのだろう。だから俺がここで紹介して広めておく。
ゲバルト 1―青色テロル×青春グラフィティ!! (ヤングキングコミックス)
- 作者: コウノコウジ
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2012/09/24
- メディア: コミック
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