愚かなる独白

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愚かなる独白

ろくでなしの雑記

映画『TIME』はクソ映画

TIME/タイム [DVD]

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科学技術が進歩したことにより老化現象を解決した近未来、25歳で生体の成長が止まると余命はあと1年という社会が構築されていた。富裕層は寿命を気にしなくていい一方、貧しい人々は寿命を延ばすためにあくせく働き続けなければならなかった。貧しい青年のウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)は、時間と引き換えに裕福な男性を殺した容疑を掛けられ、追われる身となってしまい……。

解説・あらすじ - TIME/タイム - 作品 - Yahoo!映画

前に一度友達の家で本作を見たのだが、内容は殆ど覚えていなかったので、Netflixでもう一回見た。その時にも感じたけど、やっぱりこの映画のれない。よく「設定はいいんだけど…」とか「アイデアはいい」などの意見を聞くが、いやいや、設定からしてクソだろ!と言いたい。

人類は遺伝子操作によって不老になり、残りの寿命をお金として使う世界。まぁ不老になるのはいい。そういう設定なんだな。だが、だからと言って『時間=お金』の世界になるか?ならねえよ!

25歳のまま老化が止まっている不老であり、時間をさらに手に入れることによって永久に生きられる。ということは、そもそも人間は永遠に生きられるが、なんらかの仕組みを人為的に作ることによって、寿命のなくなった人を意図的に殺しているということだ。

どういう意味があってそんなシステムにしているのかが謎だ。人口調節の為か?でもそれだったらわざわざそんなシステムにする必要がないし。せっかく不老不死になったんだからそのままみんな生きていけばいいのでは?と思う。

ましてや貧困層と富裕層に分ける必要もない。人間を不老不死にするほどの科学技術があるのであれば、社会のほとんどのことは自動化できる。例えば農業などは完全自動化が可能。服なども自動で作れるし、当然、自動運転車があるから移動の制限もない。こうなると死の恐怖も老いの恐怖もないから、争いごとがなくなる。もちろん色恋沙汰でのいざこざなどはあるだろうが、最低限の生活が底上げされるので資本の奪い合いが起きない。人類はひたすらエンタメに従事しエンタメを消費する生活になるだろう。

つまり『時間=お金』なんてややこしいことをしなくても人類は生きていけるから、この『時間=お金』という設定がいらなくなる。そうするとこの作品がなりたたなくなる。つまりこの作品ははなから無理があるということだ。

本来成立し得ない設定を使ったことによってほとんど作品世界が成立していないので、リアリティがなく、そのリアリティのなさがストーリー全体の粗を作っている。挙げだすとキリがないから書かないが、とにかく無茶苦茶だ。

時間=お金という大きな設定のおかしさもさることながら、細かな設定や描写もおかしいところばかり。

例えば『警察がいないことがおかしい』とか『武器が普通の重火器なのもおかしい』とか『金(時間の)レートが無茶苦茶』とか『政治家の存在が見えない』とか『スラム街の銀行になぜか時間が大量にあって強盗可能なのがおかしい(あの銀行はどこから時間を借りたの?スラム街では運営できないでしょ)』とか『寝てる間に時間の受け渡し可能とかセキュリティどうなってんの』とか『主人公たち簡単に強盗成功しすぎワロタ』とか、ご都合主義展開もいっぱい。細かな世界観の描写がないことは、描いてしまうと設定の持つ穴がバレてしまうから描けないのだ。本作の見どころの一つでもあるバトルも、正直意味がわからない。なにあれ?負けたら死ぬんだから負けそうになったら相手を殴るとかして暴れるだろ、普通。

まぁとにもかくにも、この『TIME』はバカが見るバカのための映画という印象。